初詣は「年が明けてから一番最初に神社やお寺にお参りにいくこと」です。
日付が変わってすぐにお参りしても、12月になって今年初めて神社などにお参りに行っても同じ初詣ということなるのですが、実際には松飾が飾ってある関東であれば7日、関西であれば15日、あるいは節分の2月3日までを初詣というようです。
コロナ禍で密を避けてのお参りをすすめられていても、なんとなく早く行かなければいけないと思うかもしれませんが、ゆっくりでも問題はないということですね。
家族で初詣に行く人もきっと多いと思いますが、神社やお寺について少し勉強してみてはいかがでしょうか?
目次
なぜ人々は神に祈りを捧げるのか?
「あなたはなぜ神社やお寺に行くのですか?」
このように質問されたときに、どのように答えますか?
「神様にお願いするため」
「お願いしたことが叶ったのでお礼をするため」
たいていの人はこのような理由で神社やお寺に訪れるのではないでしょうか?
神社やお寺などには神様がいて、私たちの悩みや願いを聞いてくれる、そして叶えてくれる存在であると思うため、神の元に向かい願いを伝えるのです。
神に願いを叶えてもらうために祈りを捧げる行為は、はるか昔古代から続いている行為であり儀式なのです。
私たちは神社やお寺でお賽銭や収穫したものなどをお供えして、神に願いを伝え祈りますが、古代では生贄(動物や時には人)などを供えて神に祈りを捧げました。
古代では作物が雨乞い・豊作・敵との闘いに勝利をするためなど、生きていくための切なる願いが込められいることがほとんどであり、今現在のような個人の願いを祈るような場面は少なかったようです。
人とは苦しい時や辛い時、誰かに頼りたくなるものであり、それが神社やお寺であり神という存在であるということになるのでしょう。
神様は1人ではない?
日本には約八万社(神社の数え方は社(しゃ)です)もの神社があるそうです。
その神社では同じ1人の神様が祀られているわけではなく、いろいろな神様が祀られています。
日本には、八百万の神などという言い方もあるようにたくさんの神様がいるといわれています。
簡単に説明すると、受験の神様・縁結びの神様・商業の神様など得意分野ではありませんが、お願いごとの種類によって神様も異なってくるのです。
八万社すべての神社の神様が違うのか?というとそうでもなく、同じ神様を待っている神社も多いです。
日本で一番多いのが八幡神社。
お住いの近くにも「〇〇八幡神社」などの神社はありませんか?
八幡神社と名の付く神社の数は四万四千社ともいわれており、日本一の数であります。
八幡神社・八幡様は神功皇后の御子である第15代・応神天皇のことであり、事業発展や規模の拡大で、物事を成功させたい方(立身出世・安産祈願・必勝祈願)におすすめな神社です。
この他にも大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が祀られている出雲大社、建御名方神(たけみなかたのかみ)と、妃・八坂刀売神(やさかとめのかみ)が祀られている諏訪神社など、八百万の神といわれるだけあり、多種多様の願いに対応してくれる神様が祀られているのです。
正しい初詣の仕方
ここで簡単に正しい初詣のしかたについて紹介します。
お参りは「二礼二拍手一礼」
- 一度姿勢を正し、深いお辞儀を2回行う
- 胸の高さで、右手を少し引いて(ずらして)手を合わせる。 肩幅程度に両手を開き、2回打つ
- 手をきちんと合わせ、心を込めて祈る
- 深いお辞儀をする
心を込めてお願いをする立場なのに、なんとなく祈ってしまっては、神様も叶えてやりたいと思わないでしょう。
気持ちを込めたお参りをすることで、新年のお願い事もきっと叶うかもしれませんね。
親孝行で行ってみたい有り難い神社5選
ここからは、親孝行で行ってみたい有り難い神社をご紹介していきます。
有名な神社ばかりで一度は参拝にいかれたことがあるかもしれませんが、どのような神様が祀られているか知ってから行くとまた違う気持ちになるでしょう。
お時間があればぜひお参りに行ってみてはいかがでしょうか?
伊勢神宮
「お伊勢さん」「伊勢参り」などといって、昔から人々の愛されている「日本人の心のふるさと」といえる伊勢神宮。
その正式名称は「神宮」なのです。
三重県伊勢にある神宮なので伊勢神宮と呼ばれています。
江戸時代には江戸から伊勢神宮参拝に行く「お伊勢参り」がブームになるほど人気でした。
内宮(ないぐう)と外宮(げくう)、2つのお宮があり、内宮は天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られており、天照大御神は皇室のご先祖の神です。
外宮は、天照大御神のお食事を司る豊受大御神(とようけのおおみかみ)が祀られており、すべての産業の守り神といわれています。
それぞれ内宮が2000年、外宮が1500年の歴史があり、神宮でもっとも尊いお宮は内宮の天照大御神であります。
一度は行きたいお伊勢さま
これは昔も今も変わらないものですね。
出雲大社
「古事記」や「日本書紀」などの神話で出てくる大国主命(おおくにぬしのかみ)・大国主大神が国造りをされ、天照大御神に国譲りをしたとされております。
大国主命が祀られているのが出雲大社になり、島根県出雲市にあります。
出雲大社に神様が集まると聞いたことがあるかもしれませんが、これは大国主命が「目に見えない世界の統治」を任され、出雲大社で会議が行われるので神様達が集まるということになります。
普段「いずもたいしゃ」呼んでいる出雲大社ですが、正式には「いずもおおやしろ」と呼びます。
普段呼んでいる呼び方が間違っているわけではありませんので、今から改めて呼び方を変えるなどはしなくても大丈夫です。
出雲大社にお参りする際に気をつけていただきたいのが参拝方法です。
先ほどお参り方法として「二礼二拍手一礼」と紹介しましたが、出雲大社の正式な参拝作法は「二礼四拍手一礼」となります。
出雲大社で行われる大きな祭典時には八拍手(無限大を意味し神様を限りない拍手で讃える)を行いますが、日常では半分の四拍手で讃える作法です。
参道を抜けると緑青色に輝く銅鳥居がありますが、この鳥居を触りながら回ると「金回りが良くなる」といわれているそうです。
実際には出雲大社の信仰ではないそうですが、試してみたいですね。
厳島神社
広島県広島県廿日市市の厳島(宮島)にある厳島神社は、平成8年に世界遺産にも登録された由緒ある神社です。
この神社では市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)・田子李姫命(たごりひめのみこと)・湍津姫命(たぎつひめのみこと)が祀られています。
天照大御神と素戔嗚尊(すさのおのみこと)との制約(うけい)の際に素戔嗚尊の剣から生まれたのがこの三女神であり、御皇室の安泰や国家鎮護、また海上の守護神として信仰されていました。
別名宗像三女神ともいわれていますが、その昔政治経済の中心が九州から大和地方へ移行するのに伴い、宗像からはるばる宮島へ行かれたということなのです。
航海安全の守り神とされていますが、それ以外の芸術や経済面での信仰も集めています。
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)
日本最古の神社といわれている伊邪那岐神宮は、兵庫県淡路島にあり日本神話で国産み・神育てをされてとされる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が祀られています。
伊弉諾尊と伊弉冉尊は日本で最初の夫婦といわれているため、夫婦円満・子授祈願・縁結びなどにご利益があるとしてたくさんの来訪者が訪れます。
本殿には2つの株が合体した夫婦大楠(樹齢900年)がありパワースポットになっています。
犬の宮・猫の宮
山形県東置賜郡高畠町には「犬の宮」「猫の宮」という犬と猫を祀った神社があります。
これまでご紹介した神社などとは異なりますが、ペット(特に犬と猫)が祀られている場所はないのか?と思われる方もいるかもしれませんのでご紹介します。
これまでご紹介してきた神社とは異なりとても小さな神社ですが、その昔村人の災難を犬と猫が救ったことから、ご神体として祀ったといわれています。
愛犬・愛猫の供養と健康祈願にご利益があり、写真や首輪を奉納する参拝者が多いそうです。
残念なことに、冬期間は積雪で立ち入り出来ないことがあるので、場合によっては初詣などは難しいかもしれません。
暖かくなってから行くと良いでしょう。
まとめ
毎年初詣に行く神社にはどのような神様が祀られているのか、ご紹介しました。
日本には8万社もの神社があり、神様の人数も八百万の神などといわれたくさんいます。
地元の神社にはどのような神様が祀られているのかを調べてから、初詣に行くのも良いかと思います。
どのような神様にお願いをしているのか分からないで初詣にいくよりも、「私は〇〇の神様にお願いをしているのです!」とお願いした方が、神様も分かりやすのではないでしょうか?
家族や親孝行とは無縁と思っていましたが、結婚し子どもが生まれると親と親孝行がとても大切なものなのだなと思うようになりました。
なかなか面と向かって親孝行や家族に感謝するのは恥ずかしく感じることもありますが、恥ずかしがらずに親孝行していきたいと思っています。
まずは家族も親も元気が一番!ですね。