古希(70歳)を迎えた母に、遠く離れた私ができること

母に私ができることアイキャッチ ブログ

現在、1人暮らし高齢者(65歳以上の方)は700万人を超えると言われています。

そういった方々を親に持つ子どもたちは、常に「親になにかあったらどうしよう」という心配や不安と戦いながら、それでも前を向き、日々生活されていることでしょう。


私の母も、今年で79歳になります。まだ4つ年下の父も健在なため、1人暮らしの親を持つ方より、まだ不安は少ないのかもしれません。
それでも、時々、どちらかが腰が痛いだとか、健康診断の結果が…などと聞くと、不安でどうしようもなくなることもあります

今回は、9年前、母が70歳目前にして腰痛を発症したとき、私が母に渡した腰痛改善メモについてご紹介しようと思います。

大切なもの、忘れては困るものをスクラップしている母のファイルに、そのメモも入れられていて、実は母は、今も時々見返してくれているそうです。

私がいま、できることを母に伝えた。
それが、母の支えになっている。
それだけで、少し日々の不安が拭われ、光とぬくもりを感じることができるのです。

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母の現状ー来年80歳を迎える現在もなかなか元気

母のイメージ

私の母は、恐らく同世代の女性と比較して、とても元気な人ではないかと思います。
自分の意思でスポーツクラブに通い、毎週ピラティスのレッスンを受け、プールでのアクアビクスも怠りません。

週1回コーラスのレッスンに通い、友人と共にリンパマッサージに行ったり、オペラ鑑賞に行ったり、かなりアクティブなおばあちゃんではないかと思います。

そんな母が、腰が痛いと言い出したのは、60歳を過ぎた頃でした。
夜眠れない程の痛みに悩まされ、脊椎狭窄症と診断され、神経ブロック注射を何本も打ちました。

母の腰痛発症ー何もできなかった私の後悔

注射

私は神経ブロック注射に反対するわけではありません。必要に応じて、うまく使えばよいと思っています。

ただ、ヨガのインストラクターという仕事柄、私は、母と同年代の方がヘルニアや腰痛の脊椎狭窄症とうまく付き合いながら徐々に元気を取り戻していく姿を何度も見たことがありました。

自力で症状改善に成功した方の表情は、とても印象的でした。

晴れ晴れとして明るく、「やればできる!」「自分で治した!」という自信に満ちていたり。
まだ全開とは言えないけれど、自分の身体を理解し、この先もうまく付き合いながら頑張っていきたいという、晴れ晴れとした感じだったり。

それはもう、パワフルさと未来への光と自分愛に満ちていて、それだけで私まで勇気や元気を頂けたものです。

そういったこともあり、実は母が神経ブロック注射を打つと聞いたとき、正直に言うとあまり賛成はできませんでした。
なんとか、エクササイズ等のボディワークにより、自力で改善させてあげたい、と思っていました。


でも、遠く離れたところで、施術に立ち会えるわけでもなく、症状は母本人や共に暮らす父から、電話でかいつまんで聞くしかない、日々の暮らしを支えられるわけでもない……

何も言えず、モヤモヤとした気持ちのまま、母は神経ブロック注射をうちました。

結果、痛みはおさまり、以前のようにピラティスも水泳も、再開できるようになりました。

が…

注射により、確実に母の一部の神経は、長期間機能しなくなってしまっているのです。

後悔

何もできなかった。

私が会社員を辞め、ヨガのインストラクターになるといった時、一番に応援してくれた母。なのに、何1つしてあげられなかった……

この後悔がずっと心の奥底にズッシリとのさばり、その後、私に、母に腰の症状を聞くことをはばからせていました。
何となく「私は医者じゃないから、腰痛についてはお医者さんに聞いて」といった態度を取ってしまってきたのです。

母の腰痛再発ー後悔したくなかった私の決意

決意

その後、10年近くして、再度、腰が痛い。朝起きにくい、といった話を聞いたときは、もう二度とそんな後悔をしたくない、といった思いから、ある決意をしました。

今度こそ、私が今できることを全て伝えよう。


もう、痛い思いをしなくても済むように。不安な思いをしなくても済むように。自分の力でどうにかなる、その勇気を持ってもらえるように。

そして、帰省の際、母に徹底的に3つの腰痛改善運動を指導しました。

母に指導した腰痛運動3つ

その時母に指導した腰痛運動は、ごく簡単な3種類の運動です。

①大腰筋のストレッチ

【大腰筋のストレッチ】

まず、起き抜けにうつ伏せになる。

・胸の横に手を付き、左足を90°にカエル足のように曲げ、右足は伸ばしたまま。
・息を吐き、お腹から力を抜く。
・息を吸いながら手で床を押し、ゆっくりと上体を上げていく。
・手で床を後ろにかき、前を進むようなイメージで、背骨を伸ばす。
・呼吸に合わせて5回。
・その後、息を吸い上体を起こしたら、吐きながら左を振り返る、を5回。

※足を入れ替えて同じく。

腰痛1

これは、大腰筋といって、上半身と下半身を骨盤の中でつなぐ、大きく長い筋肉のストレッチです。
長く自分の脚で元気に歩きたい方は、是非この筋のストレッチと強化を行っておいてください。

この筋肉が委縮すると、ギックリ腰様の症状を発症したり、腰が痛くて座れない、立てない、といった状況になります。

また、この筋肉が弱ると、歩く際に腿が上げられないので、つまづく、チョボチョボ歩きになる、といった症状が見られます。

身近な方で、

・最近歩幅が小さくなった
・よくつまづくようになった

などといった方がいらしたら、ぜひこのストレッチを教えてあげてください。

②腹筋の強化

【腹筋の強化】

・うつ伏せからゆっくりと右下の横向きになり、両方の膝と股関節を90°に曲げる。
・両手を体の前に伸ばし、右手に左手を重ねる。
・息を吸い、吐きながら伸ばした左手を天井に上げ、そのまま体をねじりながら後ろをふりかえるように左へ伸ばしていく。

※ポイントはお腹を絞るように凹ませながら行うこと。
※体がころんと仰向けにならない範囲まで、5回ねじる。
※ゆっくりと左下の横向きに体勢を変え、同じことを5回。

腰痛4

これは、腰を支える腹横筋と腹斜筋を強化する運動です。

腹筋運動というと、仰向けになって頭を抱えて……というスタイルが馴染みやすいかと思いますが、70歳を超えた母に、いわゆる正しい腹筋運動を短期間に再指導することは非常に難しかったのです。


実は、ジムで鍛えている、フロアレッスンを受けている、とはいうものの、パーソナルトレーナーさんについてもらっているとか、丁寧な個別指導を受けている、という方は少ないのではないでしょうか


母も同じく、見様見真似でトレーニングを重ねてしまった結果、腹筋に関しては外へ押し出すことで力を発揮する、肩をすくめ、首まで縮めて上体を上げてしまう、という、いわゆる『よくある間違い』が身についてしまっていたのです。

この癖を手離させるために、

・『腹筋』という言葉を極力使わない
・とにかく吐く時にお腹が凹むまで吐く

ということを徹底して行いました。

このため、自分の力でお腹を雑巾のように絞る、という腹筋の強化の仕方を選びました。

その結果、『ウエストのくびれがもう1度見られるかも?!』という殺し文句に飛び付いた母は、素直にこのエクササイズを受け入れてくれました。

腹筋運動をやっているけれど、なかなかくびれが出来ない、などという方は、このエクササイズはオススメです。

③背骨の柔軟性保持

【背骨の柔軟性保持】

ゆっくりと仰向けになり、膝を抱える。

・息を吸い、吐きながら顎を引き、目線を膝、腿、おへそ、と移動させる。
※この時、息を吐いてお腹を凹ませながら自分自身が膝へ近づく。

このまま、調子がよければコロンコロンと前後に転がって起き上がる。
無理そうな日は、小さく転がってそのまま横に倒れ、手を使って起き上がる。

腰痛5

これは、背骨周辺の筋肉のこわばりを解き、背骨の柔軟性を保持する運動です。

人は必ず老化します。
老化という現象は、硬くなる、と捉えても構いません。骨が硬くなる、頭が硬くなる、気持が頑固になる 笑

当時、母に指導したのはこの3つで、これらを簡単な図と共にメモに残し、母に渡したのです。

もっとして欲しいことは沢山ありましたが、何と言っても70歳のおばあちゃんですし、何よりも毎朝継続することの方が大切ですから、厳選して3つに絞りました。

母への指導ー自分の専門分野の身内への指導の難しさ

悩む

実は、自分の専門分野の身内への指導ほど、難しいものはありません。

身内は、いい意味で遠慮が無い分、甘えて言い過ぎてしまったり、言葉が少なくて喧嘩になってしまったり、どうしても客観性に欠ける指導になってしまうからです。

でもこの時の母への指導は、私にしかできないと思い、できるだけ客観性を失わずに指導できるよう工夫しました。

・母が高齢であること
・既に腰痛を発症していること
・これまで自分なりに運動を続けており、そのプライドもある

ことなどに配慮し、母がこれらの運動を継続し、毎日快適に過ごせるように、だけを考えました。
伝えたいことはできるだけ簡単に、短く、わかりやすく、母の機嫌を損ねないよう配慮しました。


その結果、母は素直に、毎朝のルーティンとして、この3つの運動をしてくれるようになりました。

そして、外科的処置をうけることなく、来年80歳を迎える今も、元気に起床してくれています。

現在では、足指ケア、足裏マッサージ、中足骨付近のマッサージも、スキマ時間にやってくれているようです。

一度、自分の力で腰痛を乗り越えたことが自信につながり、「死ぬまで自分の足で動きたい」との強い意思を持ってくれています。

まとめ

高齢の親と離れて暮らす方は、常に心の片隅に不安や心配があります。

以前の私であれば、「離れているからできることは限られている」といった、多少諦めた思いで両親に接していたように思います。

でも、この母の腰痛は、離れていても、自分の得意分野を活かして、毎日の手助けをすることは出来るという、チャンスとヒントを私にくれました。

・離れているからこそ、毎日電話やLINEで連絡を取り合う。
・ちょっとした日々の写真を送り合う。

これらのことは、もちろん離れて暮らす親御さんの心の支えにもなるでしょうけれど、同時に、私達子ども側にとっても、心の支えになります。

ぜひ、「離れているからできることは限られている」の範囲を、1歩、超えてみることをオススメします。
きっと、あなただからこそ、できることに思い当たりますよ。

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