「家紋」という言葉を聞いたことがありますか?
それぞれの家で定めている家の印であり、家紋は自分の持ち物(衣類や調度品)などに使用されます。個人を表すものというよりは、家系や家柄を表し、家族や親戚など血縁者が共有するシンボルマークになります。
武将や名家にしか家紋はないのではないか?我が家の家紋など、聞いたことも見たこともないという人も多いはずです。
この記事では、家紋の意味と家紋と家族の繋がりについて、さらに歴史上の有名な家紋についてもご紹介します。
目次
家紋ってなんですか?
家紋と言って思い浮かぶのは、戦国武将ではないでしょうか?
- 徳川家康(徳川家)の「徳川葵(とくがわあおい)・三つ葉葵(みつばあおい)」
- 織田信長(織田家)の「織田木瓜(おだもっこう)」
- 豊臣秀吉(豊臣家)の「五七桐(ごしちのきり)」
などが有名です。
家紋は、個人を表すシンボルマークのようなものに思われるかもしれませんが、一族が使い続ける物であり、繋がりを示すものとして使われます。
家紋は、衣類(紋付や着物に付けて、目印とする)、屋根の鬼瓦、墓石などに使用されています。
屋根瓦に家紋を入れる理由は、目印、嫁ぎ先の家の屋根瓦に入れて良縁を願ったりするためです。
墓石に家紋を入れる理由は、家族の反映と代々継承が続くようにとの願いが込められています。
家紋ができた理由とは
家紋はいつ頃から使われるようになったのか?
諸説ありますが、平安時代に公家(貴族)が使い始めたのが、始まりだといわれています。自分の身の回りに、自分の印をつけたそうです。この頃の家紋は、自分だけの印であり、引き継がれるものではありませんでした。
その後、家族や一族で使うようになり、代々受け継がれるものになりました。
戦国時代になると、家紋は戦の時に自分の目印として使用するようになりました。上り旗(旗指物)に入れたり、陣屋(戦の作戦を練る場所)にも家紋は使われています。
着物にも家紋を入れ家族や一族が着ることで、今でいうところの名前入り刺繍やユニフォームのような意味合いになり、現在にも繋がる家紋の使い方になっていきます。
家紋を使うことで、一族の期待を背負い戦っているため、気を抜いた戦いはできません。
個人から家族や一族が共通して受け継いでいくことで、家紋には特別な思いが込められていくのです。
家紋を引き継いだ私たちも、また子ども達へ引き継ぐことにより、その思いを伝えていきます。
歴史上の有名な家紋
歴史上の有名な家紋をご紹介します。
歴史もののアニメやゲームによって、歴史上の人物にスポットライトが当てられることも多くなりました。同時に家紋も人気が出ています。
平清盛(谷家)…揚羽蝶(あげはちょう)
武田信玄(武田家)…四割菱・武田菱(よつわりびし・たけだびし)
前田利家・前田慶次(前田家)…加賀梅鉢(かがうめばち)
毛利元就(毛利家)…一文字に三つ星(いちもんじにみつぼし)
真田幸村・真田昌幸(真田家)…六文銭・六連銭(ろくもんせん・ろくれんせん)
家紋は世界中にあり、その数は日本だけでも25,000以上あるといわれています。
代々受け継がれている家紋だけではなく、洒落紋(家紋ではなく、自分が楽しむためだけに作られた紋)なども含めると相当な数です。
家紋を調べて形に残そう!
家紋を意識することがなくなった現代ですが、自分の家の家紋を知ることはとても大切です。自分のルーツ(父親・母親の家の家紋を調べてみること)を知ることで、意外な繋がりを知ることができます。
家紋が良く分からないという人は、お墓を調べると家紋が入っていることが多いので調べてみると良いでしょう。
新しいお墓だと家紋が入っていないこともあるので、先祖や本家のお墓を探してみると良いです。
家紋は苗字と同じようなものといいますが、日本で一番多い「佐藤」でも少しずつ字が異なるように家紋も違います。下り藤、車輪紋、山桜、水車、などがあります。
1つの苗字でさえ、4つ以上の家紋があるのですから、相当数の家紋が存在するといわれるのも納得できます。
外国の場合には、日本の家紋と同じようなものに「紋章」があります。
外国の紋章は権威を表すものであり、個人ごとで異なる紋章を持ちます。
日本の家紋とことなるのは、日本のように誰でも家紋を持っているということはなく、王家や貴族しか持てないものです。
国によっても異なるものなのです。
まとめ
家紋とは一体何であるのか紹介しました。家紋は先祖代々受け継がれてきたシンボルマークです。
戦国時代には自分の居場所を知らせる情報となり、一族の繋がりを示す印になります。
受け継いだ家紋には今まで生きてきた人達の想いが込められています。
そして受け継いだ私たちも子ども達へ家紋と共に家族の繋がりを伝えていきます。
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家族や親孝行とは無縁と思っていましたが、結婚し子どもが生まれると親と親孝行がとても大切なものなのだなと思うようになりました。
なかなか面と向かって親孝行や家族に感謝するのは恥ずかしく感じることもありますが、恥ずかしがらずに親孝行していきたいと思っています。
まずは家族も親も元気が一番!ですね。