お正月と小正月、お正月は知っているけど小正月は知らないという人も多いかもしれません。
家族で凄くことが多い正月とは異なり、小正月はなんとなく過ぎ去っているようなイメージもありますが、本来の小正月とはどのようなものなのでしょうか?
聞いたことはあるけど、知らない小正月について、その歴史と地域によって異なる小正月の内容について紹介していきます。
小正月を実家などで過ごすことは難しいかもしれませんが、地域でどのような小正月の行事を行ってるのか知ることも大切です。
目次
小正月とは
地域によっては、13~16日までを指している地域もありますが、小正月とは一般的には1月15日のことを指していることが多いです。
元日を大正月と呼んでいたことに対して呼んだ言葉であるといわれています。
関西では、小正月までの間を松の内とし、松の内(元日から14日まで)に忙しく働いた主婦をねぎらう意味で、「女正月」とも呼ばれています。
年神様や先祖を迎える行事を行う大正月に対して、小正月は家庭的な行事を行う正月で、お盆と同様に大切な節目として行われていました。
小正月の歴史
大正月は年神様をお迎えする行事ですが、小正月は家庭内の行事といわれ、
- 豊作祈願(餅花、繭玉、庭田植え など)
- 吉凶占い(粥占い、豆占い など)
- 悪霊祓い(左義長、鳥追い など)
を祈願したものでありました。
地域によっても小正月の行事は異なるようで、それぞれの地域でお正月の終わりを告げる行事として行われているようです。
地域によっても小正月の内容は異なるの?
地域によっても異なる小正月。
実際にはどのような行事が行われているのでしょうか?
「左義長」と「どんど焼き(どんと祭)」
左義長とどんど焼きは同じものであり、地域によって呼び名が変わっています。
1月14日の夜から15日の日中に、正月飾りを燃やす火祭りの風習になり、その年に飾った門松やしめ飾りなどを燃やします。
書初めの紙を燃やしたり、前の年に購入したお守りなどの処分(お焚き上げ)をします。
書初めは、燃やした時に空高く舞い上がると字が上達するといわれています。
宮城県・仙台周辺では、無病息災・家内安全の加護を得るという言い伝えがあり、「御神火」を目指して参拝する「裸参り」が行われるそうです。
現在は企業有志が集まり、会社の繁栄などを祈るものとして行われておりますが、雪が降り積もる中での裸参りは見ているこちらも身が引き締まる思いになります。
なまはげ
秋田県の大晦日は、それぞれの集落の青年たちがナマハゲに扮して、
「泣く子はいねがー、親の言うこど聞がね子はいねがー」「ここの家の嫁は早起きするがー」
などと大声で叫びながら地域の家々を巡ります。
男鹿の人々にとってナマハゲは、怠け心を戒め、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらす、年の節目にやってくる来訪神です。
元々は小正月の行事でしたが、後継者不足などの問題もあり、人々が集まりやすい大晦日に行われるようになったそうです。
ニュースなので子どもが大泣きする姿を見て、一度は我が子にも経験してほしいと思ってしまいます。
良い子になるかなぁ。
関西などでは小豆粥を食べる
関西出身の方には小正月の行事として定着しているそうですが、1月15日の朝に小豆粥を食べる習慣が関西などではあります。
関西以外ではあまり聞かない行事であり、小豆粥を食べる理由は小豆の朱色が邪気を払うといわれており、小豆粥を食べることで無病息災を願ったのだといわれています。
地域によってはお餅を入れるところもあるそうです。
小正月と成人式
今は成人式が1月の第二月曜日(ハッピーマンデー)となり、2022年は1月10日となっています。
しかし、江戸時代から1999年までは小正月である1月15日に成人式が行われていました。
今の親世代以前は1月15日は小正月というよりも、成人式というイメージが強い人の方が多いかもしれません。
成人式は、1948年に始まった「成年式」が起源だといわれています。
成年式とは、敗戦に心くじかれた日本の新時代を担う若者を励ますために行われたのが始まりで、2年後には国民の祝日となりました。
しかし、小正月という行事が行われる1月15日をなぜ成人式にしたのでしょうか?
小正月は古来から男子が成人になった証の儀式である「元服」を行った日が1月15日だったそうです。
この江戸時代までこの日に行われていた、元服に由来しているため、1月15日が成人式になったのです。
旧暦の1月15日(太陰太陽暦)では小正月の日が必ず満月でした。
新しい年の一番最初の満月の日に、男子が大人の男性として特別なパワーを与えられるようにという意味が込められいるそうです。
現在では、都会に出てしまった子ども達が唯一帰省するタイミングとして、ハッピーマンデー制度(三連休にすることによって休みを利用して旅行や家族孝行などができる)が導入されたことを利用し、第二月曜日を成人式とするようになりました。
成人式は親にできる最大の親孝行ともいえるので、立派な姿をぜひ見せてほしいものです。
家族で小正月を過ごしてみるのも親孝行になります
小正月の歴史について紹介しました。
小正月は正月の終わりを告げるものであり、家族の健康や豊作祈願などを願うために行われるものです。
小正月が平日に行われることもあり、最近では小正月を祝う風習も減りつつありますが、どんと焼きや左義長などに小正月の風習が残っております。
正月飾りをお焚き上げするどんど焼き、小豆粥を食べる、などは曜日を関係なくできるので、家族で小正月の行事を行ってみるのはいかがでしょうか?
家族や親孝行とは無縁と思っていましたが、結婚し子どもが生まれると親と親孝行がとても大切なものなのだなと思うようになりました。
なかなか面と向かって親孝行や家族に感謝するのは恥ずかしく感じることもありますが、恥ずかしがらずに親孝行していきたいと思っています。
まずは家族も親も元気が一番!ですね。