子供が10歳になったら世界の端っこを見に行こう

30代にとっての家族

「あなたにとっての家族とは?」
様々な「家族観」に触れることで自分の「家族観」を見つけていくことが出来る家族孝行バトン。

前回インタビューさせていただいた中島さんからバトンを繋いでいただき、
今回はデザイナー兼カメラマンをされている方にインタビューをさせていただきました。

家族孝行バトンを繋いで下さった方の記事はコチラ↓
https://media.aoitori.family/therty-family/story6/

目次

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プロフィール

名前:イチカワ ユカ
年齢:39歳
職業:デザイナー、カメラマン
出身地:新潟県出身
子供:3人

学生時代から今に至るまで

子供の頃から写真に興味があったので、いつかは写真家になりたいと思っていました。
学生の時はデザインの勉強をしました。
それと物心ついた頃から起業したいと思っていたので、その為には色んな経験をしたいと考えていました。最初に就職したのは広告代理店で、週末はスターバックスに勤めていました。
その後も色んな業種と関わる時期があり、結婚と出産も経験しました。
家庭を築いても、「起業したい」という思いはなくならず、実現しようと決意しました。
その時に「自分には何の仕事が出来るのだろうか」と、自分のキャリアの棚卸しを行ったんですね。
自分にあるのはデザインが好きということと飲食店で働いていた経験があるからそれを活かそうと喫茶店を開業しました。喫茶店は3年間ぐらい営み、たくさんの方にご愛顧いただきました。
今は三人目の出産もあって、喫茶店は一時休業。平日はご縁のあったベンチャー企業で働き、週末は子どもや家族写真を頼まれて出張します。

基本的には何かを作る事が好きなんですよね。
子供が生まれてから靴以外は手作りましたし、友達と一緒にキモノを作っています。
私達が好きなことをして生きているから、子供にも好きなことを仕事として欲しいですね。

どんな家庭で育ちましたか?

父が公務員で、母が理容師の家庭で育ちました。
父は昭和のお父さんって感じで、生真面目で多くは語らない性格ですね。
母は接客業という仕事柄か、よく話してよく笑う、太陽のようなお母さんって感じでした。
私は三姉妹の長女として生まれ、父からは厳しく、母からは甘やかされて育ちました。
父は大学に行って公務員になることが人の職業だと思っている人なのですが、
母は「やりたいことがあるなら、その時にやっておかないと勿体ない」と言ってくれていました。
今振り返ると、若い時から母には私の考えを尊重してもらえてた気がしますね。

高校生の時に父に「写真家になりたい」と言ったらすごい反対されて。
「公務員にならないなら進学しなくてもいい」と言われて親子喧嘩をしたんですよ。
写真に関われないなら何を仕事にするのか分からなくなった。
高校の先生と母に「これからの進路を考え直したいから」と短期留学を懇願し、そして高2の夏休みにタイに1ヶ月半行きました。タイに行ったことで様々な出会いがありました。
バイク3人乗りして怪我したり、ホストの友達が営む美容院でチリチリパーマになったり(笑)
日本語も英語も通じないので色々大変でしたが、学びもたくさんありました。
生活環境や宗教観など、日本人としてのアイデンティティと対面させられた、とても良い機会でした。一方日本の実家では、父が妹に「姉ちゃんはタイで頑張っているんだよ」と話をしていたと母に教わりました。今まで父にそのように言ってもらえたことがなかったので、初めて父の人間味を感じましたね。
高校二年生の夏は、私にとっての大きな影響を与えてくれるキッカケになりました。

家族の大切さを感じる瞬間は?

現在の我が家ってステップファミリーなんです。
自営業でバツイチ子持ちという一見難しい状況でも、私達と一緒に暮らしたいといってくれた旦那。
私のほうが上二人と旦那とのバランスを心配してしまいますが、本人は一生懸命に考えてくれて家事にも協力的というか…対等。今は家族をみんなで一緒に作っていく感じがしています。
親としての私達だけではなく、子供も含めみんなでいろんな経験をして、家族という場所を作っていく感じ。

若い時、頭で考えていた「家族」の価値観とは変わってきていると思います。

最近では、子供がそれぞれやりたいことが見えてきたので、親としてどう応援していくべきなのかを話し合ったりしてます。
今作っていく日々の重なりが、5年後、10年後の自分達の家族の形を作って行くと思います。

あなたにとっての家族とは?

自分の「スタート」かな…
誰かを想うことだったり、想われえることを知る。
「大変な時に誰かを想う心」を養うのは家族だと思います。
先日、知人から「マスク欲しい?」と言われた時に「両親・姉妹に何個ずつ・・・」とやっぱり家族から考えていた自分に気づきました。
改めて「家族って自分のスタートなんだな」と思ったりしますね。

今だからこそ伝えたい子供へのメッセージ

離婚をした時、子供に対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
自分が子供達を連れて行くのか、それとも相手に託すのか、半年ぐらい悩んだんですよ。
答えを出さないと前にも進めないからどうしようって。
でもある朝に「子供達と離れて暮らすことなんて出来ない。後悔してもいいから連れて行こう」
と決めました。後悔はしていません。あの朝の決断があるからこそ今があります。
今でも子供達に申し訳ない気持ちはありますけど、その分、幸せにしていきたいと思います。

家族でやりたいこと

私は子供に「10歳になったら世界のどこでもいいから連れて行く」と約束しているんです。
それまでは仕事をして生活を回すことで精一杯なので子供は旅行なども殆ど経験ありません。

長女は韓流が好きなので、韓国に行きました。
普段は節約がメインですが、この時は経験を優先するよう、あまり気にしないようにしました。
長女が韓国語、私が英語と役割ができて助け合えたと思います。
長男はアメリカへ友達に会いに行くという目的。そこに「食べた事がない物を食べる」というミッションを加えて行きました。なのに長男が喜んだのはとんこつラーメンだった(笑)
印象深かったのはUSHのジュラシックワールド。20年前私が一人で行った場所で今度は親子二人で写真を撮りました。
次は末っ子。8年後10歳になった彼女がどこを選ぶのかが楽しみです。

あと、旦那と一緒に新婚旅行で海外に行きたいですね。
お互いが行った事がない国を3つぐらい出して、一緒に周りたいです。
ずっと一緒だと喧嘩しそうだけど(笑)

同じ世代の方にメッセージ

子供と二人きりで一緒に旅行に出ることを勧めたいですね。
長女との旅行後に彼女が私の友人対して「韓国自体も楽しかったけど、ママが困ったり考えるのを見て、一人の女性としてのママを見れたことが良かった」と言ってくれたんですね。
「親って親の顔だけじゃないんだな」と感じてもらえたことは、想定外で嬉しかったですね。
息子とアメリカに行った時も「こんなことに興味があるんだな、こんなことを考えるようになったんだな」という新しい発見をお互いが出来たことは良かったですね。

大義名分を持たなくても、普段賑やかな家族とではなく、二人きりで過ごしまとまった時間を持つ事が、お互いにとっての充実した何かを得られるんじゃないかと思います。
親が行きたいところでもいいし、子供が行きたいところでもいい。
10歳ぐらいだったら自分が興味があることは見つけられるんですよね。
だからそれを子供に託してみるというのが大事だと思います。