【連載】 世界の親孝行 ~vol8フィンランド~

世界の家族

ブログ「かぞくのとき」では、ひとりひとりの家族に触れることで、あなたにとっての家族を見つけて欲しい。という思いで、家族にまつわる記事を発信しています。
そして、この【連載】世界の親孝行では、世界各地の親孝行について紹介していきます。

連載第8回目の国は、フィンランドについて。
フィンランドは「幸福度ランキング」で4年連続一位を獲得している国です。

そんな、フィンランドでの家族の形や親孝行について詳しく見ていきましょう!

目次

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家族との時間を大事にするフィンランド家族

就業時間はアフター4まで!家族優先のフィンランド家族

フィンランドは家族との時間を大事にします。
就業時間は基本午前8時00分~午後4時00分。
そのため、午後4時00分は帰宅ラッシュとなっていて交通機関は混み合うことが多いよう。
また、フィンランドでは残業は「効率が悪い」というイメージを持たれることが多いため、ほぼすることはありません。日本のように職場の同僚と退勤後飲み会をすることもなく、仕事が終わると家族の用事を済ませるために寄り道をせず帰ります。
その他にも親であっても自分の時間を大事にする文化があるので、退勤後ジムやヨガに行って汗を流すこともあります。
子供だけではなく親も自分の時間を大事にすることがわかりますよね。
夕方には家族で食卓を囲み一日にあった出来事を話し合います。
このように家族や自分の時間を大事にするところが、フィンランド家族の特徴の一つです。

フィンランド家族の休日の過ごし方

フィンランドでは日曜日はお店をしている人も家族と過ごすことが多く、ほとんどの飲食店が閉まっています。
そのため、休日は家の中で過ごしている人も多いよう。
では、家のなかで何をして過ごしているのでしょうか?
フィンランドでは「フィーカ(FIKA)」という言葉があります。
これは日本でいう「コーヒータイム」のこと。
休日に家族で温かい飲み物を飲み、リラックスをします。
そこにちょっとした甘いお菓子を食べることも多いようです。
コーヒーの生産量が世界でトップクラスなのも、この「フィーカ(FIKA)」が影響しているかもしれませんね。
そして、フィンランドは自然が豊かで森と湖に囲まれた環境が多いため、休日はそこでバーベキューをしに行くことも。
日本だと連休に思いきって行くような自然の場所もフィンランドでは、そのような環境がすぐ近くにあるので、週末に気軽に遊びにいくことができます。
家のなかで過ごすのも良いですが、常に家族と自然を楽しめるのは嬉しいですよね。

様々な家族の形が許されるフィンランド家族の特徴

様々な家族の形が存在するフィンランド。
例えば、日本の離婚率4割に対してフィンランドは離婚率6割と比較的高く、シングルマザーやシングルファザーの家族形成がとても多いのも事実です。
その他にも再婚をして新しい家族を形成したり、養子縁組をしたりと家族の形は様々。
同性婚や事実婚も認められていて、誰もが生きやすい社会をつくろうとしています。
「家族の多様性」については小学校の社会の授業でも学ぶほど、フィンランドで普及されている常識。もう少し具体的にフィンランド家族の特徴を見ていきましょう。

血がつながっていなくても家族

フィンランド家族は例え血がつながっていなくても、家族の絆を大事にします。
例えば「アダプテットファミリー」と言われているいわゆる「養子」を迎える家族も多く、血のつながりにこだわりを持ちません。
海外の不妊治療をしている夫婦やLGBTQの夫婦たちもこの養子縁組制度を利用することも多く、フィンランドでは養子を持つことについては他国よりも進んでいることがわかります。他国から養子を受けることも多く、顔の系統が違ったり肌の色が違うケースがとても多いです。
また、離婚や再婚率が高いフィンランドでは家族関係が複雑。
例えば離婚後も子供は親に会えますし、再婚してお互いの家族とパーティーを開くことも。
それほど血のつながりではなく、一人の個人を大切に想い接する文化がフィンランドには根付いているのでしょう。

親が何人いても家族

フィンランドにはその他にも日本では信じられない家族の形があります。
それは、「クローバーファミリー」と言われる家族。
四つ葉のクローバーのように三人親がいて一人子供がいるイメージで、親が何人もいるような家族の形を言います
例えば、男性カップルと独身の女性と子供で暮らしたり、女性カップルと独身の男性と子供で暮らすパターンなど様々。
これは、「パートナーはいらないけれど子供はほしい」という人が集まって家族を形成したり、「一人親になって子育てをするのが負担」と感じる人にとってメリットになります。
このようにフィンランドでは様々な家族の形があることがわかりますね。
それは、様々な属性の「個人」を受け入れる国だからこそできることでしょう。

子供の主体性を大事にするフィンランド家族

フィンランドでは、子供の「主体性」を大事にします。
それは親の教育だけではなく、保育や学校教育からも垣間見ることができます。
幼稚園でも簡単なグループワークで協調性を高めたり、自分の意志をしっかりと発信できるような教育カリキュラムが設計されています。
大人は子供たちの活動に口を出すことはなく、ひたすら見守ります。
何かトラブルがあった時にはただ手助けをするのではなく、ヒントを出したりどのようにすれば解決するか「自分で思考する」行動を促します。
これは家庭でも同じ取り組みがされていて、両親は子供が発信することに対して耳を傾け共感をすることはありますが、命令や指示をするようなことはフィンランドではあまり見られません。
あくまでも子供が主体となり、能動的に動けるよう親は教育をします。

フィンランド家族の親孝行は?

母の日は小さなサプライズを

「お母さんに優しい国」としても有名なフィンランド。
フィンランドでは母の日や誕生日に小さなサプライズをすると言われています。
一般的に知られているサプライズは、朝母親が寝ている時間に始まります。
この日は子供や父親が朝ご飯を作って、母親の元まで運びます。
この時一緒にプレゼントなども運ぶことがあるそう。
また、世界共通でお花をプレゼントすることも多く、フィンランドではvalkovuokko(ヴァルコブオッコ)というお花をプレゼントします。
毎年サプライズをするとなると、パターン化してしまうのでサプライズを工夫する人もいるそう。
心温まるサプライズで、家族の絆が深まりそうですね。

父の日は手作りの物で感謝の気持ちを伝えて

父の日にもお花やサプライズをすることがありますが、手作りの物で感謝の気持ちを伝えます。
特にメッセージカードを使って感謝の気持ちを伝えることが多いのだとか。
元々フィンランドではメッセージカードを送りあう文化があります。
とにかく手作りで物をあげることが喜ばれるらしく、手作りのマフラ、手袋なども例にあげられます。
何か特定の物で喜ぶというよりも、子供の想いがつまった手作りのものが一番愛を感じられるのでしょう。

まとめ

今回下記のようにフィンランド家族について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

①フィンランド家族は家族の時間を大事にする。
☛仕事はアフター4までで残業せず、直帰
☛休日は家でコーヒータイム。自然のある場所でバーベキューをして絆を深めることも。
②フィンランドでは「家族の形」にはとらわれない。
☛シングルマザーファザー、同性婚、アダプテットファミリー、クローバーファミリー、様々な家族の形があり、それは様々な属性の個人を受け入れている国だからこそできる。
③フィンランドでは子供を自立した一個人として接し、教育する。
④フィンランドでは母親には小さなサプライズを、父親には手作りのものをプレゼントすることが多い。

今後の連載でも色々な国を見ながら、それぞれの国の良い親子関係を見つけていきます。
次回もまた他の国を紹介しますので、是非チェックしてみてくださいね!

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