ブログ「かぞくのとき」では、ひとりひとりの家族に触れることで、あなたにとっての家族を見つけて欲しい。という思いで、家族にまつわる記事を発信しています。
そして、この【連載】世界の親孝行では、世界各地の親孝行について紹介していきます。
連載第10回目の国は、オランダについてです!
オランダは世界幸福度ランキングでも上位の国ですが、「世界一子供が幸せな国」とも言われています。
具体的に家族関係や、親孝行の仕方などを詳しく見ていきましょう!
目次
1.子供の幸福度が高いオランダ家族
オランダは「子供の幸福度が高い国」と言われています。
なぜそのように言われているのでしょうか。
その秘密を見ていきましょう!
家族の時間を優先。ライフワークバランスの秘密
オランダの働き方は家族との時間を大事にできるよう、会社側が協力をしてくれる体制が整っています。
例えば、オランダでは基本残業をせず17時00分に帰り、家族との時間を優先できるようにしています。
また、子供が熱を出せば有給を気軽に取れるため、有給消化率も高いと言われています。
それだけではなく多様な働き方が認められていて、一般的には週3~週4勤務で働き、子供との時間を過ごす家庭が多く見られます。
日本とは違ってオランダではパートタイムでも正社員として扱われ、単に働けなかった分だけ給与が下がる仕組みが作られています。
もちろん、管理職などの任される仕事が多い役職を持つ人も、フルタイムで働く人と待遇に大きな差はありません。
一人あたりの給与が少なくなるためその分共働きが多く、夫婦2人で協力し合いながら仕事や子育てもこなします。
では、これらの風習はどのようにできたのでしょうか。
それは、1980年台にあった「オランダ病」という経済不況が原因と言われています。
その不況から経済を立て直すために、働き方を見直し労働時間を調整する法律を作ったり、雇用を創出するためのワークシェアリングを進めました。
気軽に休みを取れるオランダでは、親の幸福度も高いためその環境で育った子供の幸福度もあがったのではないかという説もあるそうです。
子供にとっては、他国より両親と接する時間が多いことが幸福度の高い理由の一つと考えても良いでしょう。
オランダの「パパの日」とは?
前述した通り、共働きの多いオランダ家庭では父親も子育てを一緒にします。
オランダでは「パパの日」と言って、週に一度水曜日に育児を理由に仕事を休める日があります。
この日は、子供は保育園を休ませ、父親が子育てをするそう。
決して「妻を助ける」という意識ではなく、オランダでは子育ては一緒にする意識が根付いていて、「パパの日」に行う子育ては日常の一部として考えられています。
同じく「ママの日」という日も金曜日にあり、この日は母親が子供の面倒を見る日になります。
そのため、子供は月、火、木は保育園に行きその他の曜日は家族と過ごすことになります。
オランダでは、日常から家族と過ごせる時間が日本より多いのかもしれませんね。
その他にも「バケーション休暇」という3週間の休みもあるそうで、この休暇は家族とバカンスに行くことが多いそう。
夏は家族でバーベキューをするのがオランダスタイルの休日の過ごし方です。
それほどオランダでは、親子との時間を大事にすることがわかりますよね。
食事の時間を大切にするオランダ家族
オランダでは、家族の時間を大事にしていて午後6時には家族全員で食卓を囲むことが一般的。
日本のように夫が仕事で遅くバラバラに食事をすることがありません。
オランダ家族は、17時30分~18時30分頃に食事をします。
主食としてはジャガイモ、パン、パスタが一般的。
そして、温かいスープを一日に一回飲む習慣があります。
オランダは移民の多い国という理由で、自国の伝統料理だけではなく他国の料理を夕食に取り入れることもあるのだとか。
例えばインドネシアを植民地にしていた背景があるので、インドネシア料理を作る家庭もあれば、その他にも韓国料理、中華を作る家庭もあります。
基本朝と昼はサンドイッチなど手軽に食べられる食事をメインとしますが、夜は料理の味含め家族との時間を楽しむ文化があるのでしょう。
オランダ家族の親孝行
母の日、父の日の親孝行
オランダにも日本と同様母の日や父の日があり、子供は日頃の感謝の気持ちを両親に伝えます。
オランダの母の日は5月の第二日曜日。
オランダの母の日は、子供が朝母親のベッドまで食事を運びます。
この日は、家事なども子供や父親が行い母親は一日中何もせず、ゆっくり休んでもらえるように気を配ります。
そして、母の日に贈る花はカーネーション。
日頃の感謝の気持ちを込めてお花をプレゼントします。
一方で、オランダの父の日は昔10月にありましたが、現在は6月の第三日曜日です。
父の日には、メッセージカードやギフトをあげることが多いのだとか。
子供が成人している場合は、ランチやディナーに連れていくこともあります。
母の日と父の日は日本と同様、子供が日頃の感謝の気持ちを伝えられるような日になっていますね。
親の誕生日には親のほしいもので親孝行
さて、オランダでは両親の誕生日にはどのようなお祝いをするのでしょうか。
まずオランダの誕生日は、家族単位だけではなく「みんなで祝う」風習があるため、友人や親戚なども呼んでお祝いをします。
しかも、主催者は誕生日を迎える本人。
また、不思議なのが誕生日を迎えた両親だけではなく、パーティーに来た人達同士が「おめでとう~!」と言い合うそう。
主役だけではなく、みんなで素敵な日をお祝いしようという気持ちの表れかもしれませんね。
では、子供は親に何をプレゼントするのでしょうか。
日本ではサプライズで事前にプレゼントを用意するのが一般的ですが、オランダは違います。
オランダでは、事前にほしいものを両親に聞くような風習があります。
プレゼントを用意する側も悩む必要はありませんし、もらう方も本当に必要なものをもらえるのでお互いにとって良いですよね。
オランダ家族は合理的な考えを持っているのでしょう。
まとめ
今回下記のようにオランダ家族について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
☛家族との時間を優先できるよう定時に上がれたり、働き方を選ぶことができる。
基本週4勤務のため、両親の気持ちにも余裕ができそれが子供の余裕にもつながる。
☛パパの日、ママの日という育児をするためにそれぞれ平日に休日を取れる仕組みがある。
そのため、子供は父親、母親平等に過ごす時間を増やすことができる。
☛夕食の時間を「家族の会話」の時間として大事にしている。
☛母の日には、母親が何もしなくてもいいよう家事を手伝う。父の日にはメッセージカードやギフトをプレゼントすることが多く、ランチやディナーに連れていくことも。
☛両親の誕生日は、本人が企画しあげるプレゼントも両親にリクエストする。
今後の連載でも色々な国を見ながら、それぞれの国の良い親子関係を見つけていきます。
次回もまた他の国を紹介しますので、是非チェックしてみてくださいね!
15歳から親元を離れ、親の偉大さに気づく。父が年金をもらう年齢になり改めて親孝行について考えるように。親孝行という素敵な文化がより多くの人に広まると嬉しいです。