【連載】 世界の親孝行~vol4スウェーデン家族~

世界の家族

「かぞくのとき」では、ひとりひとりの家族に触れることで、あなたにとっての家族を見つけて欲しい。という思いで、家族にまつわる記事を発信しています。
そして、この【連載】世界の親孝行では、世界各地の親孝行について紹介していきます。

連載第四回目の国は、スウェーデンについて。
スウェーデンは、毎年世界の幸福度ランキングの上位を占めている国。
家族仲がとても良いということが上位理由の一つです。

スウェーデンでの親子関係や、親孝行の仕方などを詳しく見ていきましょう!

目次

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幸福度ランキング上位!スウェーデン家族の特徴

「家族を第一に考えている」スウェーデン

スウェーデンは「2021年 世界幸福度ランキング」で第7位の国。
「家族を第一に考えている」風習が上位にあがった理由の一つです。
具体的にどのような部分で、「家族第一」と言えるのでしょうか?
例えば日本と同様、スウェーデン人も仕事終わりに同僚と飲みに行くことがあります。
ただ、日本との違いは1週間前から予定を決める必要があるということです。
なぜなら、スウェーデン人夫婦は共働きが普通で子育てはお互いの仕事。保育園のお迎えや、夕食の支度などは夫婦平等に行います。
「今日飲みに行こうか!」と上司から誘われ、その日に行くことは多くありません。
それほどスウェーデン人のなかでは、家族の優先順位が高いのです。

家族を第一に考えるということは、国の施策からも見ることができます。
スウェーデンでは、子供一人に対して育児休業給付金が80%保障されます。日本の給付金よりも20%~30%上回っており、比較的スウェーデンでは休職中に生活の心配をする必要がありません。安心して子育てができるのが良いですね!
また、480日の育児休暇のうち90日は父親が取らなくてはなりません。両親が平等に育児に参加できる環境が国から推奨されていることがわかりますよね。
このように家族との時間をしっかり取れるように工夫をした結果、「家族を第一に考える」国として名をあげたのでしょう。

自立心を大事にするスウェーデン親子

スウェーデン家族は子供が主体性を持ち、自分で考え行動できるような子育てを目指しています。
0歳のころから子供は親と別の部屋で寝るのが一般的。
これは、親離れを早くするための工夫の一つです。
1歳をすぎると、ほとんどの子供が保育園で集団生活を身に着けます。幼い頃からしっかりと自身の考えを伝え、コミュニケーションを取ることを重要視しています。集団生活を通して、子供は主導的に食事の片づけや部屋の掃除など、身の回りのことは自分でするように。
そして、成人したら親元を離れ一人暮らしをするのが、ごくごく普通の流れです。
こうして幼少期から親が子供を自立をさせ、子供が社会に出ても問題がないよう心がけているのです。何より親が子供を「一人の独立した個人」として見ていることから、お互い一人の人間として尊重する文化が根付いています。

絆の強いスウェーデン親子

自立心を持つスウェーデン人ですが、決して「個人主義」というわけではありません。しっかりと親子同士の絆があり、家族間の交流を大事にします。夏は自然に囲まれた「サマーハウス」という別荘で夏休みを過ごす家族が多いです。スウェーデンは、広大な森林や湖などで囲まれている自然の国。
そのため、サマーハウスで飼っている馬に乗って原っぱで遊んだり、湖で泳いだり家族で楽しく夏を過ごす姿が見られます。
クリスマスや誕生日も家族全員で集まり、パーティーをします。結婚していない子供のパートナーを家に呼ぶくらい、親子の仲が良いのです。

スウェーデンは離婚率が高いことでも有名です。
なのに、幸福度がなぜ高いのかと疑問を持ちませんか?
その理由は離婚しても家族同士の絆が強いためです。
たとえば離婚した場合、誕生日やクリスマスには、両親と新しいパートナー、そしてその子供達も一緒にパーティーをします。日本では考えられませんよね。
その理由は、離婚後の親権は両親そのままあり、そのあとも家族の関係は続いていくためです。また、自立を重んじるスウェーデンでは離婚の際にお互い慰謝料を請求する文化がありません。両親が離婚したとしても家族の絆を大事にするのが、スウェーデン親子の特徴です。

スウェーデンでの親孝行は?

親の誕生日。朝から起こして祝う文化。

スウェーデンの誕生日には、とても面白いイベントがあります。
それは、朝に寝ている本人を起こしてお祝いをするということ。
スウェーデンの誕生日ソング「Ja må hon leva 」を歌いベッドまでプレゼントと朝食、ケーキを運ぶのが一般的。「Ja må hon leva 」という曲には「あなたが100歳まで生きますように」という歌詞が入っており、友人だけではなく長生きを願う両親の誕生日に歌っても良いのです。
そしてスウェーデンでのプレゼントは、基本的に「両親のほしいもの」をあげます。
ほしいものがわからない場合は、予め相手に聞いてプレゼント選びをすることも。
家族に囲まれお祝いをしてもらうと、両親はきっと喜ぶでしょう。

両親へのプレゼント

前述した通り、スウェーデンでは基本的に誕生日には両親の好きなものをあげるのが一般的。
それでは、母の日や父の日には何をあげると良いのでしょうか?
それぞれ紹介していきます。

母の日は花をプレゼント。あげるとNGなプレゼントも!

母の日には世界共通で花をプレゼントすることが多いですよね。
スウェーデンでは、母の好きな花をあげます。なので、「母の日といえばこの花!」というものが決まっていません。スウェーデンでは相手のニーズを大事にする文化があるのかもしれませんね。ちなみに、特に好きな花がない場合は定番のカーネーションでも構いません。
ここから注意点なのですが、スウェーデンでは母の日にあげてはいけないプレゼントがあります。それは、フライパンや鍋などの家事の道具です。なぜなら、スウェーデンでは「母=家事をする人」ではなく、家事は男女平等で行います。もし、母親がほしいものであれば良いのですが、スウェーデン人はこのあたりを気を付けているそうです。

父の日。日頃使える日用品や宝くじ!

スウェーデンの父の日は、11月の第二日曜日。
父の日は母の日のように花をあげる習慣はなく、日頃使える日用品をあげるそう。
髭剃りクリームや、洋服など。父親が普段使いそうなものを選びます。
日用品といっても種類が多いので、これも父親が好きなものをあげると良いでしょう。
そして、スウェーデンでは父の日に宝くじをあげることも定番です。とても面白い文化ですよね!

まとめ

今回スウェーデンの親孝行について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
スウェーデンの親子関係は、親子同士が自立しながらも絆がとても強いという印象でしたね。そして、家族と向き合えるような施策を国が打ち出していることもあり、日常生活のなかで第一に家族を大事にする国ということがわかりました。

今後も連載は続きますので、自身の親孝行について考えるきっかけになれば嬉しいです。次回もまた他の国を紹介しますので、是非チェックしてみてくださいね!

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