ブログ『かぞくのとき』では、「ひとりひとりの家族にふれることで、あなたにとっての家族をみつけてほしい」という思いで、家族にまつわる記事を発信しています。そして、この【連載】世界の親孝行では、世界各地の親孝行について紹介していきます。
連載第11回目の国は、トンガ王国です。
2022年1月15日に起きた大規模噴火で甚大な被害を受けた「トンガ王国」。
日本にはたくさんのトンガの人が来日しているのをご存じでしょうか?遠い国ですが、親日国であり、私たちと繋がりの多い国です。
この記事では、トンガ王国の家族関係や、親孝行観、日本との繋がりについて紹介します。
目次
トンガ王国とは
トンガ王国とはアフリカか中米とイメージする人も多いですが、南大西洋(ニュージーランドの北島から約1,800km離れている)に位置し、大小171の島々からなる群島で、人が住む島は45になります。
首都はヌクアロファで人口の約80%が居住しています。
1900年から1970年まで、トンガはイギリスの保護国でした。
その後は伝統的な絶対王政が長いこと続きましたが、2010年に立憲君主制の国となりました。
トンガの産業は農業と漁業、観光が主であり、主要農作物はカボチャとコプラ、そしてバナナです。
トンガというとラグビーをイメージする人も多いですが、ワールドカップにもこれまで9回も出場しています。
日本選手代表選手にもトンガ出身者は多く、ラトゥウィリアム志南利のほか、中島イシレリ、ヴァルアサエリ愛、ヘルウヴェ、アマナキ・レレィ・マフィ、アタアタ・モエアキオラなどの選手が有名です。
ラグビーだけではなく、角界、プロレスなどで活躍する人も多くいます。
トンガと日本の深いつながり
トンガと日本の繋がりはラグビーなどのスポーツだけではありません。
意外に感じられるかもしれませんが、トンガと日本は、皇室が長年にわたり親密な交流があったからだといわれています。
皇室との関係により、トンガ政府は日本語教育やそろばん教育を取り入れ、国民にとって日本は身近な国であることを紹介していることも、理由があるといわれています。
東日本大震災の時も早くに日本へ義援金を送ってくれたりことも私たちの記憶に深いものです。
日本もまたトンガに対して、青年海外協力隊やスポーツ、農業分野における交流の継続があったことによりトンガ全土で親日感情が根付いているそうです。
家族・仲間の繋がりが強いトンガの人々
トンガは敬虔(けいけん)なキリスト教徒の国です。
日曜日は動労、遊戯、商業が禁止され、安息日として憲法に定められています。日曜日は家族が揃って過ごしています。
特徴的といえるのが、年末年始の過ごし方です。
12月31日の夜10時から伝統衣装を着て教会に向かい、1年の締めくくりとなるお祈りを12時を過ぎるまで行います。
新年を迎えると、ブラスバンドが各家庭を回ったり、花火を上げたりして新年を迎えます。
朝を迎えると、家族と共に親戚を訪問して新年の挨拶を行うのが習慣です。
日本と似た部分もあり、年が明けると大騒ぎをするところがトンガらしいといえます。
トンガは家族、親戚、教会を通じた人の繋がりと、伝統や習慣を代々受け継いでいる王国です。
トンガ家族の親孝行とは
トンガ人にとって家族はとても大切な存在です。
年長者は敬意をもって扱われるそうです。
トンガ人の世帯は両親、子ども、祖父母の他に、養子やいとこ、その他の親戚までも含まれることが多く、日本では考えられないような大所帯を形成している傾向があります。
食べ物から寝室まで、すべてを共有し、みんなでお互いの面倒をみたり、協力し合って暮らしているそうです。
この場合には親や年長者を敬うことが親孝行であり、自分の親でなくても変わりなく大切にします。
まとめ
日本と友好関係にあるトンガについて、そして親孝行について紹介しました。
家族と宗教、歴史的文化を大切にする国であり、日本を大切にしてくれる親日国です。
海底火山噴火による津波被害によって、甚大な被害を受けたトンガですが、1日も早く復興してくれることを心から願います。
家族や親孝行とは無縁と思っていましたが、結婚し子どもが生まれると親と親孝行がとても大切なものなのだなと思うようになりました。
なかなか面と向かって親孝行や家族に感謝するのは恥ずかしく感じることもありますが、恥ずかしがらずに親孝行していきたいと思っています。
まずは家族も親も元気が一番!ですね。