ブログ『かぞくのとき』では、「ひとりひとりの家族にふれることで、あなたにとっての家族をみつけてほしい」という思いで、家族にまつわる記事を発信しています。
そして、この【連載】世界の親孝行では、世界各地の親孝行について紹介していきます。
連載第12回目の国は、スイスです。
スイスというとどのようなイメージがあるでしょうか?ヨーロッパのほぼ中心に位置し、アルプス山脈と「アルプスの少女ハイジ」ではないでしょうか?
ハイジの国(ともいえる)スイスの家族事情、そして親孝行について紹介していきます。
目次
欧州の中では家族に優しい国ではない!?
アルプスの少女ハイジは山の上でおじいさんと一緒に暮らすことになります。
それとは関係ありませんが、スイスは家族に優しい国ではないというのです。
これは国連児童基金(ユニセフ)が2019年に発表した「欧州31カ国の法規制がどれだけ家族生活に配慮しているか」を調べたデータの結果であり、その中でスイスは最下位だったそうです。
スイスの評価が低い理由は、母親の法廷育児休業が14週間と短く、父親の育児休暇が法制化されていないことが挙げられています。
自主的に法廷よりも長い育休を母親に与えたり、父親に育休制度を設けている会社もあるようですが、少数なのだそうです。
あったとしても育休制度が使えない日本のような国もあるので、ないから家族に優しくないと言い切れるとは思いませんが、あった方が良いと思うのは私だけでしょうか?
なぜ家族に優しくない国なのか?
育児休暇が少なく男性の育児休暇の制度がないことで、家族に優しくないといわれてしまうスイスですが、本当に優しくない国だといえるのでしょうか?
それはスイスの働き方に対する昔からの考え方があるようです。
スイスでは昔ながらの「外で働く父親と専業主婦の母親」のケースが良いとする考え方が根強くあることが原因です。
スイスは国として歴史的に家族政策に関しては不干渉主義のアプローチをとり続けてきたことが挙げられます。
日本も似たような感じですが、欧州のほとんどの国が男性の育児休暇などが法制化されているため、スイスのような考え方の国が目立ってしまい「家族に優しくない国」とされてしまうようです。
育児休暇が少なく、男性の育児参加のしにくさが目立ってしまいますが、子育ては祖父母なども協力して行っています。
スイスの家族とは
スイスの家族は家族の勤務時間が一定で、残業も少ないので、家族が揃って夕食を取っている家庭が多いようです。
家族が揃う機会と時間が多いので、家族の会話も多く、コミュニケーションが取れているのがスイスの家族になります。
スイスの家族は日本の家長制度ではありませんが、父親に権威があります。
両親を大切にすることが大事だと思っている人たちが多く、夫婦として互いの絆を大切にしているので、子ども達も親を大切にしています。
親ばかりではなく祖父母に対しても尊敬の気持ちを持ち、大切にするのがスイスの家族なのです。
家族に優しくない国と言われていますが、スイスでの労働時間は驚くほど短く、長期休暇が多いです。
制度として家族に優しくはなくても、長期休暇が多ければ家族と共に過ごす時間は十分にあるので、日本と似ているようでも全く違うということになります。
ユネスコのレポートばかりでは分からないですが、順位だけではその国について知ることは難しいということが理解できます。
スイスでの親孝行とは
スイスでの親孝行に目立った特徴はありませんが、家族の時間を大切にすることが親孝行と言えるでしょう。
例えば、家族の誕生日と仕事を比べた時に、日本であれば仕事を優先する方が多いですが、スイスの場合は誕生日が優先されます。
休むというわけではありませんが、仕事の時間が短いので時間がたっぷりあるので、家族の誕生日を誕生日当日に祝うことができます。
離れている親への誕生日を祝うため、数時間程度の距離であれば自宅に帰り祝うことが当たり前だといわれています。
日本ではそのような気持ちがあっても、時間を作ることが難しいので羨ましいですね。
長期休暇なども家族で過ごすことが多く、長期休暇のたびに家族でバカンスを過ごしています。
共に過ごす、それがスイスの親孝行のキーワードと言えるでしょう。
まとめ
スイスの家族と親孝行について紹介しました。
- スイスは家族に優しくない国ワースト1といわれる
- 実際には家族の時間はとても多く、一緒に過ごす時間を大切にしている
- 親を大切にする気持ちが強く、家族の繋がりも大切にする
- 長期休暇が長いので家族でバカンスを過ごす
国としての制度がないため、家族に優しくない国と言われてしまいますが、実際には家族が一緒に過ごす時間はとても多く、レポートとは異なり家族同士は優しい関係の繋がりが生まれる環境です。
日本と近い考え方もありますが、日本よりも家族の繋がりが強い国、それがスイスと言えるでしょう。
家族や親孝行とは無縁と思っていましたが、結婚し子どもが生まれると親と親孝行がとても大切なものなのだなと思うようになりました。
なかなか面と向かって親孝行や家族に感謝するのは恥ずかしく感じることもありますが、恥ずかしがらずに親孝行していきたいと思っています。
まずは家族も親も元気が一番!ですね。